編著者: Melissa Weisshaus、Robert J. Chassell、Leonard H. Tower Jr.
イラスト: Etienne Suvasa
日本語版翻訳・発行者: 引地美恵子(h-mieko@sra.co.jp)、引地信之 (hikichi@sra.co.jp)
連絡先: 〒102 東京都千代田区平河町1-1-1 株式会社SRA (03)3234-2611(大代表)
Copyright 1997 Mieko Hikichi and Nobuyuki Hikichi
本小冊子 (GNUダイジェスト)は、英語原文 (GNU's Bulletin) をもとに引地美恵子 と引地信之が翻訳し、加筆、解説したものである。
GNUダイジェストの定期購読希望者は、送料兼手数料として270円 @Times{} n 回分 の総額を(切手ではなく)指定欄空白の郵便小為替または郵便為替を上記連絡先の引 地美恵子まで送付していただきたい。郵便小為替に差額端数分があった場合には、 読者宛のDMラベル代や封筒代等への充当についてご了承いただきたい (URL: http://www.sra.co.jp/people/h-mieko 参照)。
原作者の意を伝えるべく原文解釈に十分注意を払ったが、さらに不明な点は原文 (GNU's Bulletin Vol. 1 No. 22)を参照されたい。なお、日本のGNUユーザの事情を 考慮した内容を加筆したため、必ずしも対訳ではない部分があるので予めお断わり しておく。
Thomas Bushnell (n/BSG)(以前の名前は Michaelだった)と Miles Baderは、Hurd の開発作業を行なっている。 Karl Heuerは、GNU Emacsの拡張と、デラックス・パッケージの作成を担当 している。 Jim Blandyは、GUILE(GNU's Ubiquitous Extension Language、GNUのどこにで も使える拡張言語)とTeak (デスクトップ・インタフェース) に関する作業を行なっ ている。
Melissa Weisshaus は、ドキュメントの特別プロジェクトに携わっている。
Peter H. SalusはFSFの代表代理であり、資金調達や出版、FSFの非技術 面の管理を担当している。また、 第2回フリー・ソフトウェア・コンファレンスも運営している。 井田昌之教授は、日本担当のFSF代表代理であり、日本でのセミナーを開催した り、日本におけるFSF関係の維持の支援などを行なっている。 Tami Friedman RN, BSNは、FSFの看護婦 (GNUrse)になっており、 事務所の管理作業の大半にも関わっている。 Brian Youmansは配布担当マネージャである。 Robert J. ChassellはFSFの事務と経理を担当している。 Daniel HagertyとCarol BotteronはFSFを去った。一生懸命に作業してくれ たことに感謝したい。
GNUプロジェクトにおけるすべてのボランティア間の調整を支援しているScott Ewing に感謝する。 ボランティアのシステム管理者を調整しているボランティアのJoel Ray HolveckとPaul van Goolに感謝する。 また、 Derek Davies、 Nicolai Guba、 Paul Guglielmino、 Craig Hagan、 Martin Hamilton、 Kevin Harris、 Kirk Vogelsang、 Stephen Smoogen、 Marc Schaeferにも感謝する。 Richard Stallmanは、Emacsの保守など無数の作業をボランティアとしてこなし ている。 ボランティアのPhil NelsonとLen Towerは、FSFのWebサイト関連 の作業を行なっている。 また、Lenは電子的な JOAT(jack-of-all-trades、何でも屋)を続けており、メイリ ング・リストやgnUSENET、情報の要求などをまとめている。
我々は、Copyleftで保護されているがFSFからは現在配布していないソフトウェ
アのリストを保守している。GNUのFTPホスト・マシンから
`/pub/gnu/GPLedSoftware'というファイルをFTPしていただきたい
(see section GNUソフトウェアの入手方法)。
FSFが記述すべき追加のソフトウェアがあれば知らせていただきたい。
GNU Emacs Lisp ライブラリについては載せていないが、そのリストは
archive.cis.ohio-state.edu マシンから
`/pub/gnu/emacs/elisp-archive/LCD-datafile.Z' を FTP すれば入手する
ことができる。
Free Software Foundation (以下、FSF と称す) は、コンピュータ・プログラムの 使用や複写、修正、再配布に関する人々の権利の制限を排除することを目的として いる。我々は、フリー・ソフトウェアの開発と利用を促進することでこれを遂行し ている。特に、Unix と上位互換性のある「GNU」 (GNU's Not Unix.: GNU は Unix ではない。「グヌー」と発音する) という名の完全な統合化ソフトウェア・システ ムを作成している。このシステムの主な部分は既に使用されており配布可能である。
我々の名前にある「free」という言葉は「自由 (freedom)」のことを指しており、 無料を意味する「free」ではない。GNU ソフトウェアを入手する際に、お金を支払っ てもよいし、支払わなくてもよい。しかし、いずれの場合でも GNU ソフトウェアを 入手すれば 3 つの特別な「自由」を得る。第1は、プログラムを複写する自由、つま り友達や共に仕事をしている人に配布する自由である。第2は、ソース・コー ドを公開することによって、人々が思うようにプログラムを修正できる自由である。 第3は、修正したものを配布することで、共同体の形成を支援する自由である。 フリー・ソフトウェアとは、ソース・コードを研究したり、プログラムがどのよう に書かれているかを学習できる、という意味である。つまり、フリー・ソフト ウェアの移植や改良が可能になり、したがって他の人と作業を共有することができ る、ということである。
GNU ソフトウェアを再配布する場合にそのソース・コードと GNU General Public License を含めるのであれば、配布料金を請求して配布してもよいし、無 料で配布してもよい。詳細は section Copyleftとは何か。
偶然入手したフリー・ソフトウェアは何でも配布する組織がある。対照的に、Free Software Foundationでは、独占システムを使用する必要のない完璧なGNUシステム を完成させるために作業しつつ、新しいフリー・ソフトウェアの開発に専念している。
GNU を開発する傍ら、FSFは GNU ソフトウェアのテープやマニュアルを配布手数料 で配布しており、GNU の開発のための寄付 (米国内では控除対象となる) を受け付 けている。FSF の資金のほとんどがこのような配布サービスで支えられている。
【Free Software Foundationの役員】代表: Richard M. Stallman、経理・ 事務局: Robert J. Chaassell、役員: Gerald J. Sussman、Harold Abelson、 Leonard H. Tower Jr.
プログラムを自由に配布する最も簡単な方法は、プログラムをパブリック・ドメイ ンとし、著作権(Copyright)を放棄することである。しかし、この方法では、独占 的な修正を許し、人々の修正と再配布の自由を拒むことを可能にしてしまう。つま り、そのような独占的なプログラムは、この自由をすべてのユーザに与えると いう目標を危うくしているのである。このような事態を避けるために、 copyleftは斬新な方法で著作権を扱っている。典型的な著作権ではこれらの 自由を奪うが、copyleftでは保護している。copyleft は、プログラムを配布する人 に対して、ソース・コードの利用と修正、再配布に関する権利を含めるように要求 する法律上の手段である。ソース・コードと上記の自由は法律的に切り離すことは できない。
GNUプロジェクトで使用する copyleft は、著作権告知とGNU一般公有使用許諾書 (GPL、GNU General Public License) を組み合わせたものである。GPL は 複製のライセンスであり、基本的には前述の自由を備えているという点に言及し ている。また、GNU ライブラリ一般公有使用許諾書 (LGPL、GNU Library General Public License) を用意しており、2〜3の(ほんの一部の)GNU の ライブラリに適用している。このライセンスは、GNU のライブラリを特定の条件 下で、独占的な実行形式にリンクさせることを許可するものである。完全な使用 許諾書の写しは、配布されている全ての GNU ソース・コードや我々が発行する 多くのマニュアルに入っている。希望者にはその印刷物の配布が可能である。
我々は、あなたのプログラムやドキュメントを copyleft で保護するように強く勧 めており、誰にでもそれらを保護することができるように手続きを簡単にした。ど ちらのライセンス形態を適用するかの詳細は、各ライセンスの最後に記述されてい る。
Hurdは Mach 上で動作するサーバ・プロセス群である。MachはCMUで開発されたメッ セージ通信を使用したフリーなマイクロカーネルである。HurdとMachにより、 GNU/Hurdオペレーティング・システムのカーネルを形成している。GNU C ライブラ リが、適切なサーバへメッセージを送ることにより、Unixの「システム・コール」 インタフェースを実装している。
Hurd は、システムの内部動作について詳細を知らなくても、有用なプロジェクトを ユーザが立ち上げて共有することが可能である。ソース・コードを自由に入手でき、 しかもよく考えられたインタフェースがあり、マルチサーバを基に設計したものなの で、そのようなプロジェクトを開始できるようになるだろう。したがって、Hurdは、 Emacsや GUILEなどの拡張可能なGNUソフトウェアに似ている。
現在、Mach カーネルは386 PC や DEC PMAX ワークステーション、その他の何種 類かの機種に移植されている。また、Amiga や PA-RISC HP 700、DEC Alpha-3000 マシンへの移植作業も進んでいる。これらの移植作業のいずれかを 支援したい方や自分自身で移植を開始したい方は、FSFまで問い合わせのこと。 GNU Hurdと GNU C ライブラリの移植は、Machが希望するプラットフォームへ既に移 植されていれば、(GNU Emacsの移植よりは容易であり、もちろんGCCの移植よりも) 容易である。現在は、ユタ大学配布のMachを使っているが、Open Software Foundationから配布されているものとの一元化が為されることを希望している。
Hurdのテスト・リリースが何回か行なわれている。 最近の進捗報告についてはSee section GNU速報。
Hurd 関連の重要なプロジェクトでは、ボランティアを必要としている。
経験豊富なシステム・プログラマは gnu@gnu.ai.mit.edu へ連絡を乞う。
新しいシステムにMachカーネルかGNU C ライブラリへの移植は、別の形での支援と
なる。
Hurdのテスト・リリースは、FSFのFTP配布サイトであるprep.ai.mit.eduか
ら入手することができ、i386のGNUシステムの完全なバイナリも付いている。それら
のバイナリがもっと安定するまではCD-ROMに入れて配布する予定はない。
Richard M. Stallman より
GNU/Linux システムとは、LinuxとGNUとを組み合わせたシステムである。
Linuxはカーネルであり、Unixカーネルと互換性がある。これは、Linus Torvaldsが 作成したものである。 数種類のバージョンがあり、ftpやCD-ROMから入手することができる。 現在、FSFから配布されているものはない。
GNUはUnixに似たオペレーティング・システムである。そのようなシステムを作るた めに、1984年にGNUプロジェクトを立ち上げた。Unix風のオペレーテイング・システ ムは多くの要素で構成される。重要な要素をそれぞれ何とかして手に入れなければ ならなかった。この目標に賛成する人々の多くが挑戦を思いとどまるほど、作業は 非常に膨大であったが、我々はたとえ長い年月がかかろうとも目標に近づこうと決 意した。
フリー・ソフトウェアとして既に配布可能な要素をいくつか発見した。例えば、X Window Systemや TeXなどである。採用して近道を選んだとしても、全体の仕事 量はまだまだあるので、当然のことながら、我々はそれらを使うことを決定した。 それらをフリーにするよう開発者を説得するための支援をしていき、他の要素も入 手した。Berkeley版のネットワーク・ユーティリティなどがある。
残りの要素は、我々が作成しなければならなかった。例えば、GNU Emacs、GNU Cと GNU C++のコンパイラとライブラリ、Bash、Ghostscript、Groff、その他多くの ものがある。
こういった全ての要素には、我々が作ったものや、フリーになるよう支援したもの もある。また、フリーであることを発見したものもある。 これらが一体となってGNUシステムを構成している。
最近まで、ユーザは「GNUシステム」というものを動作させることができなかった。 というのは、一部(カーネルについてsee section Hurdとは何か)が未完成だったからで ある。(ごく最近、最初のテスト版を作ったばかりである。) しかし、ここ2〜3年に なって、Linuxカーネルと、ほぼ完成状態のGNUシステムとを統合できるようになっ た。その結果、完全なUnix風フリー・オペレーティング・システムを実際に使える ようになった。
「Linuxシステム」という表現を使う場合は、いわゆる「GNUシステム」とほとんど 同じなので、「Linuxを基にしたGNUシステム」とか、略して「GNU/Linuxシステム」 という言葉を我々は望んでいる。 これは、Linusがカーネルを作成した功績を認めているのである。しかし、 全体としてシステムが基本的にGNUシステムから派生しているものであるという 意味は依然として変わらない。
また、ときどき「GNU/Hurdシステム」という言葉を使っているが、これは同じGNUシ ステムのなかでも、LinuxではなくHurdを使っているバージョンであることを強調し たいときに使っている。
我々は、10年前から着手したUnix風のフリーなシステムを作っているGNUプロジェク トの功績を認めるべきだと考えている。しかし、GNUの友達が「Linuxシステム」 ではなく「Linuxを基にしたGNUシステム」という名称を使ってくれることには さらに重要な理由がある。 それは、GNUプロジェクトの哲学的な考え方を広める一助となるからである。つまり、 ユーザが自由にソフトウェアを共有し、それの改良に自由に協力することは、道徳 上重要である。 フリー・ソフトウェアが共同体に帰属しており、その共同体から得る人々は、機会 があれば、共同体の建設を支援すべきである、という道徳上の義務感を感じるべき である。
ユーザが「Linux」というシステムをインストールすると、GNUの考え方を簡単に見 逃してしまう可能性がある。ビジネスとしては、システムを推進してそれを「Linux」 と呼んでいれば、ユーザの関心をGNUの考え方から逸らすことは簡単である。そして、 GNUの考え方が広範に知られなくなると、フリー・ソフトウェアを作る人々は減って いってしまうだろう。
「Linuxアプリケーション」の開発をテーマにしたコンファレンスの案内が最近あっ た。コンファレンスはGNUシステムの使い方についてであるが、アナウンスではGNU については触れていなかった。
フリー・ソフトウェアに貢献するには何らかの道義的な理由があるというニュアン スすらアナウンスにはない。それどころか、あるパネルのタイトルは「ライセンス と使用許諾方法について -- 私は自分のアプリケーションをフリーにしたくない!!!」 と銘打っている(なんと3つの ! が入っている)。このタイトルの意味は、(全てのフ リーなオペレーティング・システムを拡張する可能性のある)新しいソフトウェアを 作成している人々が、それをフリーではなく、独占的なものにすることを奨めてい るのである。したがって、フリー・ソフトウェアの共同体には一切貢献しない。
GNUシステムの派生物についてだということが皆にわかれば、そういった姿勢をとっ ていくことは難しくなるだろう。それを確実にするのは、あなたと我々次第である。 そのためには、彼らが行なっていることこそがGNUシステムの派生物を使っていると うことを人々に知らせなければならない。
したがって、LinuxとGNUを組み合わせたシステムについて話すときは、是非、 「Linuxを基にしたGNUシステム」とか「GNU/Linux」という用語を使っていただきた い。最初は、そういった流れに逆らうことに抵抗があるかもしれないが、どれほど 大きな「流れ」なのかを考えて欲しい。こういった流れに逆らうことこそが、フリー なオペレーティング・システムの作成の発端だったのである。
www-html というメイリング・リストで討論の結果、配布さ
れている。
その他の知られた版すべてを導入したものであり、これにより、World Wide Webの
設計者は、合理的で構造的な方法で最近追加された実験的機能を使うことができる。
これには、GNU Emacs/psgmlモードのための.cedファイルが入っており、metahtml-users@metahtml.com である。参
加申込は、Web 上の http://www.metahtml.com/E-Mail/ か、あるいは
metahtml-users-request@metahtml.com へ電子メイルを宛てればよい。
いくつかのシステム向けに事前にコンパイルされた配布セットは、<Meta-HTML> Web
サイトである http://www.metahtml.com 経由で配布可能である。
これまで、最も人気のあるデータ整理パッケージのうちの 3/5 がフリーなライセン スに書き換えられた。これは、制度上、GPLへ考えがシフトしている兆候なので、画 期的な出来事である。こういったパッケージには、通常、100 MBから1 GBものコー ドとドキュメントが入っている。1つは商用 (で独占的なままである)ものであり、 その他は天文台コンソシアムの各プロジェクトとして開発されたものである。 非商 用向けフリー・ソフトウェアから、苦痛を伴う取り決めに至るまでの広範にわたっ てライセンスする前に、個々に書面でライセンスをかわすようにしている。研究所 は、そういったライセンスの懸念事項を克服し、今や、GPLにより、興味の対象を保 護しているものと信じている。
パッケージには次のものが入っている。
AIPS++ … (Classic AIPSのC++による書き換え版。1995年にGPLを初めて採用)、
National Radio Astronomy Observatoryとその他大勢による作成、
ライセンスはGPL、
詳細は
http://aips2.nrao.edu/aips++/docs/html/aips++.htmlを閲覧のこと。
Classic AIPS … 天文イメージ処理システム (Astronomical Image Processing
System)。
National Radio Astronomy Observatory作成、
ライセンスは今年から GPL を新規採用、
詳細は
http://www.cv.nrao.edu/aips/aips-home.htmlを閲覧のこと。
IDL … 会話型データ言語 (Interactive Data Language)。 Research Systems, Inc.作成、 ライセンスは独占的使用許諾、 詳細は http://www.rsinc.com/idl/index.html を閲覧のこと。
IRAF … イメージ縮小・分析機能 (Image Reduction and Analysis Facility)。 National Optical Astronomy Observatories作成 (Kitt Peak National Observatoryやその他を動作させる)、 ライセンスは GPL よりも緩やかなものを今年から新規採用、 詳細は http://iraf.noao.edu/を閲覧のこと。
MIDAS … ミュンヘン・イメージ・データ分析システム (Munich Image Data
Analysis System)。
European Southern Observatory作成、
ライセンスは今年から GPL を新規採用。
詳細は
http://www.eso.org/midas-info/midas.htmlを閲覧のこと。
データ分析の際に、潜在的に有用な多くの環境(そのほとんどがフリー)を比較した
表が、
http://lheawww.gsfc.nasa.gov/users/barrett/IDAE/table.1.html
にある。
9月のコンファレンスにいた商用パッケージの所有者は、オブジェクトのみのライセ ンス (ライセンス料は1ユーザあたり $1500) を確信していると言っている。会場の ほとんどの人々やその分野の人々はおしなべて、その企業の姿勢とこの作業に課せ られた制限を嫌った。会話型データ分析システムの環境において、このパッケージ の優れた機能をどのようにフリー・ソフトウェアとして作り直すかを中心に、ワー クショップで活発な討論がなされた。これは難しいだろうが、意義があるからこそ 行なうのである。多くの努力が既に費されており、その1つ (数値計算対応の Python、http://www.python.org/参照) には主要な研究所のサポートが入っ ている。
SNOW 2.1 CD の制作担当者は、そのCD-ROM のおもてに「FSFへの寄付が5ドル含 まれている」という言葉を付け加えた。購入する人は、FSF への寄付金がいくらに なり、再配布者へはいくらになるかが正確にわかるだろう。Sun Users Group Deutschland が配布しているCD-ROMには、「価格は90ドイツマルクであり、さらに FSFへの寄付金として12ドイツマルク」と印刷されている。彼らからの我々の努力に 対する寄付に感謝する。(株)アスキー(日本)も、GNUソフトウェアの入った独自 のCD-ROMの価格にFSFへの寄付金を上乗せすることによりFSFへの寄付を行なってい る。
フリー・ソフトウェア配布会社であるAustin Code Worksは、開発および販売し ている GNU ソフトウェア・パッケージの価格の 20% をFSFのソフトウェア開発資金 として支援している。 (有) 透土社は、The GNU Emacs Lisp リファレンスマニュアル (The GNU Emacs Lisp Reference Manualの日本語訳)から1冊あたり400円の 寄付金を送金している。 日本の京都マイクロコンピュータ(株)は、GNU関連の独自の販売価格の10%を定 期的に寄付している。 日本の Linux Primer の 著者は、その本の売上から寄付した。 Red Hat Softwareは、自社主催のコンファレンスで Red Hat Archives が1枚売れると$1.00をFSFへ寄付することに同意した。 また、GNUのロゴに「Supports the Free Software Foundation」(FSFを支援 している)という言葉を付けてCD-ROMのおもてに印刷している。 CQ 出版は、GAWKに関する書き下ろしの書籍(日本語)の売上から多額の寄付金を 送金した。 Specialized Systems Consultants, Inc. は、Arnold Robbinsの希望により、 自著の「Effective AWK Programming」の販売利益から3%を寄付を続けている。 また、自分達の印税や売上の一部を FSF へ寄付している多くの SSCの 著者 へ謝意も述べたい。
最終的にフリー・ソフトウェアの成功は、新しく開発されるフリー・ソフトウェア がどの程度あるかにかかっている。フリー・ソフトウェアの配布は、そのような開 発のための資金調達の機会を道義的な方法で提供していることになる。上記の再配 布組織は、そういった機会を利用している。他の多くはその機会を逃してしまって いる。 フリー・ソフトウェアの再配布組織に対して寄付するよう説得すれば、フリー・ソ フトウェア開発を促進する支援となりうる。つまり、その組織自体で開発するよう に説得したり、あるいは開発している組織 (FSFやその他) へ寄付するように説得す れば支援されるのである。
配布者に貢献するよう説得する方法として、配布者に要求したり期待する方法があ る。ある意味で、これは、どの程度フリー・ソフトウェアの開発に貢献しているか という観点から配布者を選択することを意味する。最大限の寄与をするには競争し なければならないことを配布者に示すことができる。
これを推進するためには、比較対象の数を強調しなければならない。「ディスクが 1 台売れるたびに Foober プロジェクトに 10 ドルずつ払う予定である」といった 例である。「利益の一部が寄付されている」といったような漠然とした公約は、比 較の対象とはならない。「このディスクによる利益を」といった断定的な表現です らあまり意味がない。計算の方法と、無関係なビジネス上の決定から、売上額のど こまでを利益として扱うかを大幅に変えることができるからである。
さらに、どのような内容の開発や支援を行なっているかという点について、しっか りした情報を開発者に強く求めること。時間の経過と共にこの種の差異([訳注] つま り、しっかりした開発や支援を行なっているかどうかの差)は非常に大きくなってし まう。例えば、GNU プログラムから独立した別個のバージョンの保守ではほとんど 貢献はないが、GNU プロジェクトに代わってプログラムを保守するとなれば、その 貢献度は多大である。簡単な新しい環境への移植作業は、きっと誰かがその作業を 行なうだろうからほとんど寄与に値しない。新しい CPU をターゲットとし、GNU コ ンパイラへ追加するといった難しい移植であれば貢献度は大きい。さらに、新しい 重要な機能の追加やプログラムの作成ということになれば、貢献度も最大となる。
フリー・ソフトウェアを有償で配布する場合、さらに開発を支援することは「そ の行動に値すべき適切なこと」である、という考え方を確立すれば、多くのフリー・ ソフトウェアの開発に必要な資源を確実に、しかも安定して供給することが可能 となる。
フリー・ソフトウェア・ビジネスを選択するときは、フリー・ソフトウェアの開発 をどの程度支援しようとしているのかを、ビジネスの提供会社へ尋ねていただきた い。例えば、フリー・ソフトウェアの開発資金をいくら提供しているのか、一般に 使用できるフリー・ソフトウェア自体の改良をどれほど行なっているのか等である。 会社を選択する際にこの点を考慮すれば、フリー・ソフトウェアから利益を得てい る人々にフリー・ソフトウェアの成長に貢献するように勧めることができる。
Wingnut ((株)SRAの特別GNUサポート・グループ)は、新しいGNUプログラムの開 発を支援するために、FSFへ売上の一部を定期的に寄付してくれている。ここに その連絡先を載せることで、Wingnutへ感謝の意を示したい。Wingnutは、売上の 10% を FSF へ寄付することを約束しており、日本から何回かデラックス・パッ ケージを購入している。他にsection Cygnusの寄付金への取り組み。
〒102 東京都千代田区平河町1-1-1 株式会社 SRA Wingnutプロジェクト 電話番号: (+81-3)3234-2611 ファクシミリ: (+81-3)3942-5174 電子メイル: info-wingnut@sra.co.jp WWW: http://www.sra.co.jp/public/sra/product/wingnut/
Pineとは、初心者ユーザのための簡単な電子メイル・リーダである。これは1995年 以降のGNUソース・コードCD-ROMに入っている。
1996年4月になると、Pineの開発者は使用上の新しい制限を設けた新バージョンをリ リースした。その新しい条項では、誰にも再配布を許さず、修正版の配布も全く許 可していない。どちらの制限も、Pineがフリー・ソフトウェアにならないようにし ているものであった。 このバージョンとそれ以降のバージョンは、フリー・ソフトウェア・コミュニティ にとっては立ち入り禁止である。
旧版のPineはフリーのままである。ただし、実際、バグのないプログラムというの はなく、どのプログラムにも保守が必要である。そこで、今年の4月に、Free Software Foundationは、Pineのフリーなバージョンを開発するボランティア・チー ムを補充し、最後にリリースしたフリー版(3.91)を基に保守を始めている。
プログラムの枝わかれは不幸なできごとである。諦めて別々に作業する前に、共同 作業を行なってみるべきである。今回の場合も、個別に作業を開始する前に、彼ら の作業をもう一度フリー・ソフトウェアにするよう、旧開発者の説得に最善を尽く した。けれども、結局、我々の嘆願は拒絶された。
良いニュースの方はというと、ボランティア・チームが相当量の作業を終えたこと である。我々はもうすぐリリースできると考えている。
フリーな音楽精神 (FMP、Free Music Philosophy) は、音楽の自由な複製と配布と 修正を奨励する思想である。フリー・ソフトウェアの場合と同じように、「フリー」 とは自由に言及しており、価格が無料ということではない。音楽の自由を奪うこと は、社会に対して建設的な行為ではないという哲学である。FMPは主に、非商用での 利用に言及しており、商用利用では他の所で扱うものとしている。
義務づけられたライセンスと関税方式の体系は、(音楽における2種類の著作権形態 の)作曲と録音に、商用目的のための制限の度合を自由に設定することができる。音 楽は、どのような非商用利用をも制限を課さなければさらに自由になる。FMPは、高 められた自由のある社会になるために、(非商用目的のためが主であり、選択肢とし て商用目的の)音楽の有志の解放を支援している。FMPは道徳的なガイドに対応して おり、音楽業界の宣伝活動に反対している。
Ram Samudrala は、自分の最初のアルバム (Twisted Helices' Traversing a Twisted Path) を FMP を利用してリリースした。最初の7ヶ月で 700枚以上が売れ た。自費出版のアルバムを持つバンドが数多くおり、メジャーレーベルのバンドで もアルバムが多く売れない場合がある。さらに重要なことには、シングルの販売で は採算があわない場合もある。Samudrala は、積極的なマーケティング計画を遂行 したが、彼の成功の大部分はFMPの成果だと彼は考えている。
音楽をフリーにすることによる倫理的・経済的利点から、他のバンドはこの案を採 用した。主な例として、Angraというプログレのメタル・バンドは、最初のリリース で 80,000枚以上が売れた。公式のレコーディングでの配布制限が原因で、密輸品が はね上がった。シンガーのAndre Matos は、密輸品が売上を上げたと思っている。
かくして、フリーな音楽は良い市場になっていると言えよう。しかし、音楽をフリー にするときは、道徳的な動機で高められなくてはならない。芸術家から収入を奪う と主張している批判家に対して、経済原理が正しく働いていることを証明している。 FMPの支援者は、音楽で収入を得る音楽家に反対してはいないが、そのために破滅的 な習慣に引き込まれることは非道徳的であると考えている。
FSFは、トヨタ自動車(株)のVSC開発関係部署からコメントを受け取った。曰く、FSF の「高品質なソフトウェアのおかげで作業が容易になり、その価値を大いに評価し ている ... 最近、我々の作業に対して、いくつかの賞と賞金を受賞した。GNU ソフトウェアなくしてはこれらの受賞はなかったと思っている」と。彼らは、賞金 の半分をFSFへ寄付している。この件を本小冊子に公表することで、他からのさらな る寄付を奨励できればと彼らは願っている。
Free Software Foundation はいかなる技術サポートをも提供していない。我々の使 命はソフトウェアの開発である。それが、フリー・ソフトウェアにできることを時 間的に最も効率良く増やす方法だからである。技術サポートは、それを提供して生 計を立てている他の人々のために残してある。医者や弁護士が今日行なっているの と同様に、プログラマもサービスを提供する職業だと考えている。医者の医学知識 や弁護士の法律知識はそれ自体フリーに再配布できるものだが、開業医や弁護士は サービスに対して課金している。
GNU サービス名簿 (GNU Service Directory) は、サポートやその他のコンサルタン ト・サービスを提供する人々のリストである。このリストは、 GNU の FTP マシン(section GNUソフトウェアの入手方法のリスト) の `/pub/gnu/GNUinfo/SERVICE' ファイルや、 World Wide Web のURL http://www.gnu.ai.mit.edu/prep/service.html、 GNU Emacs 配布テープの中のファイル `etc/SERVICE'、 GCC 配布テープの中のファイル `SERVICE'に入っている。 このリストを欲しい方やリストに載せて欲しい方は、FSFまでご連絡いただきたい。 FSF と利益を共有している企業はsection ソフトウェア会社からの支援。
GNU ソフトウェアに欠陥を発見したら知らせてほしい。我々は、バグ報告やアナウ
ンス、質疑応答のために多くの Internet メイリング・リストを用意している。こ
れらのメイリング・リストは、ニュース・グループ gnu.*という USENET
ニュースへも転送されている。
そのリストは、
GNU FTP ホスト(section GNUソフトウェアの入手方法に記載されている)上の
`/pub/gnu/GNUinfo/MAILINGLISTS' か、
World Wide Web 上の URL
http://www.gnu.ai.mit.edu/prep/mailinglists.html 、
GNU Emacsの配布の中の `etc/MAILINGLISTS' ファイルに入っている。
あるいは、
最上位のメニューの
郵便住所または電子メイル・アドレスのどちらかへ要求すれば、
メイリング・リストを入手することができる。
我々がバグ報告を受け取ると、たいていの場合は問題を解決しようと努力する。我々 のバグ修正は、個々に対応しているように見えるかもしれないが、実際にはそうで はない。すべてのユーザのためになる新しい改良版の作成作業の一部として行なっ ている。我々からパッチ・ファイルを送る場合がある。それを使用してバグの修正 部分をテストし、品質保証に役立てることができる。報告されたバグを我々が解決 していなければ、バグ報告用のメイリング・リストを読んでいるその他の多くのユー ザから、回答を得られるかもしれない。さもなければ、サービス名簿を利用してほ しい。
インストール・スクリプトがどのように動かないのか、マニュアルのどの部分が不 明確なのか、といったことを我々に知らせてほしいのである。ソフトウェアのイン ストール方法や使い方を我々に尋ねないでほしい。
サービスの提供会社を選択するときは、どの程度フリー・ソフトウェアの開発を支 援しているかという点を尋ねていただきたい。例えば、フリー・ソフトウェア開発 プロジェクトへ寄付金の申し出を行なっているか、一般に使用できるようなフリー・ ソフトウェア自体の改良を行なっているか、などの点である。会社を選択する際に この点を考慮すれば、フリー・ソフトウェアから利益を得ている人々にフリー・ソ フトウェアの成長に貢献するよう勧めることができる。
学術研究においては、大学には知識の進歩と普及という使命があると我々は思いた い。しかし、今日の大学管理者にとっては、大学の永続化は結局それ自体で最後を 迎えることになり、方法と理由は全く気にしない。「大学に借金をさせない」ため の思慮のない決断は、なぜそれが立ち上がったのかを忘れてしまっている。
大学のために働いたり、そこで研究していればこの問題は免除されている、と仮定 してはいけない。プログラムを作成する場合は、大学理事に、それを共有するかど うかを決めさせてはいけない。代わりに、あなたの作業を一般と共有することがで きるという内容を詳細に記した文面を強く要求しなさい。そして署名された文面 を得る前に、プログラムの完了を期待してはいけない!
あなたに支援が必要であれば、Free Software Foundation へ連絡のこと。我々は、 あなたのソフトウェアをフリーにするために、あなたがこの障害を乗り越える支援 を喜んで行なう。早く抗議を申し出るように。問題を早く扱うほど、その解決もた やすい。
プログラミング自由連盟 (League for Programming Freedom、LPF) は、ソフト ウェアを書く自由の保護を目的としている。この自由は、「look-and-feel」 (見栄 えとその感触) インタフェースの著作権訴訟やソフトウェア特許によって脅かされ ている。
『プログラミング自由連盟は、プログラムを書く自由を取り戻すことに力を入れて いる教授や学生、社会人、プログラマ、ユーザ、ソフトウェア会社から成る草の根 的な組織である。この連盟は、議会が意図した合法的なシステム、つまり、個々の プログラムに対する著作権に反対しているわけではない。LPFの目的は、特に関心の あるものに対して、判事によりなされた最近の変遷に反対することである。』
年会費は、プログラマや管理職、専門家は 42 ドル、学生は 10.50 ドル、その他 は 21 ドルである。申込方法は、次の項目に答えた用紙に小切手を添えて連盟へ送っ ていただきたい。
連盟は Free Software Foundation とは関係ないし、フリー・ソフトウェアの問題にも関わっていない。 FSF が連盟を支援するのは、Microsoftよりも小 さな一ソフトウェア開発者と同じように、FSFもソフトウェア特許によって危う くされるからである。あなたにも危機が迫っているのだ! あなたやあなたの雇主 が訴えられるまで問題から目を背けているのは簡単だが、実際に事が起きる前に 備えることのほうがより賢明ではないだろうか。
まだ決定しかねている方は、詳細な情報を下記の LPF まで問い合わせていただきたい。
League for Programming Freedom One Kendall Square - #143 P.O. Box 9171 Cambridge, MA 02139 USA 電子メイル:lpf@uunet.uu.netWWW: http://www.lpf.org/ FTP:ftp.uu.net:/doc/lpf
GNUは国際化しつつある! GNU翻訳プロジェクトにおいて、保守者や翻訳者、ユーザ が一緒になろうとしている。そのため、GNUは少しずつ多くの第1外国語を体得して いくことになるだろう。 1996年11月時点で、我々は26個のGNUパッケージを133個の翻訳ファイルを用いて14ヶ 国の言語に国際語化した。翻訳チームは合計362人いる。
GNU翻訳プロジェクトを完成させるために、好みの言語で、その記述が上手に行
なえて、なおかつ「翻訳チーム」の役目として同じ言語で話す他の翻訳者と共同
作業も行なえる人々が多く必要である。新しいチームを立ち上げたい方や、既存
のチームに関する情報やこのプロジェクトの他の様子を知りたい方は、
gnu-translation@prep.ai.mit.edu へ問い合わせのこと。他に、GNU翻
訳プロジェクトが翻訳者やプログラマの支援に用いているgettext に関
する情報は section GNUソフトウェアの種類。
引地美恵子 (h-mieko@sra.co.jp) と引地信之
(hikichi@sra.co.jp) は、日本で GNU プロジェクトのためにボランティ
ア活動を続けている。彼らは、GNU's Bulletinを日本語に翻訳し、GNU General
Public License Version 2 (GNU 一般公有使用許諾書 バージョン2) の日本語版
を付けて幅広く配布している。この日本語版は FSF が承認したもので、
ftp.sra.co.jp [202.32.10.2] マシンの
`/pub/gnu/local-fix/GPL2-j' から anonymous FTPで入手可能である。GNU
Library General Public License (GNU ライブラリ一般公有使用許諾書) の正式
な日本語化にも携わっている。また、寄付の呼びかけや GNU ソフトウェアにつ
いて人々の相談にも答えている。
nepoch (Epoch の日本語版) と、MULE が現在日本で入手可能である。MULE
(MULtilingual Enhancement of GNU Emacs) は、同時に多くの文字コードを扱うこ
とができる。Mule で提供される機能は、Emacs の基本機能へ組み込み中である。
MULE に関する詳細は、See section GNUソフトウェアの種類。FSF では neopchを
配布していないが、MULEは section 1997年1月版ソース・コードCD-ROM から入手する
ことができる。
また、sh.wide.ad.jp マシンの `/JAPAN/mule' や
etlport.etl.go.jp マシンの `/pub/mule' を
FTP にて入手することができる。
(株)ビレッジ・センターでは、GNU Emacs Lisp Reference Manual の日本語 訳 (ISBN 4-938704-02-1) を印刷し、Texinfo 形式のソース・ファイルを各種の電 子掲示板に置いており、本小冊子(日本語版)も毎号印刷してくれている。また、 copyleftで保護された引地信之・引地美恵子編著のThink GNU (ISBN 4-938704-10-2) という本を出版している。これは、FSF 以外の発行のものとしては 日本初の copyleft された出版物である。また、ビレッジ・センターは以下の書店 でGNU CD-ROMを並行輸入している。
〒101 東京都千代田区神田神保町 1-3-2 書泉グランデ 電話番号: 03-3295-0011
ビレッジ・センターの売上の一部は、FSF に寄付されている。連絡先情報を次に 示す。
〒 101 千代田区神田神保町 3-2 サンライトビル 6F (株)ビレッジセンター 電話番号: 03-3221-3520 URL: http://www.villagecenter.co.jp/ URL: http://www.villagecenter.co.jp/gnu.html ← ビレッジセンターが扱っているGNU製品情報
アジソン・ウェスレイ・パブリッシャーズ・ジャパンは、 GNU Make Manual (ISBN 4-7952-9627-X)、 GAWK Manual (ISBN4-7952-9627-8)、 Texinfo Manual(ISBN4-7952-9684-7) の各日本語訳を出版した。 GNU Emacs Manual 19.30と Bison Manual、他の日本語訳も出版する予定である。 連絡先住所を次に示す。
〒101 東京都千代田区猿楽町1-2-2 (日貿ビル 2F) アジソン・ウェスレイ・パブリッシャーズ・ジャパン 電話番号: 03-3291-4581
GNU一般公有使用許諾書に則ったハードウェアとソフトウェアの両方について話
し合うメイリング・リストが日本にある。そこでは、自分のコンピュータ・シス
テムの製作に関する情報を入手できる。メイリング・リストでの主要言語は日本
語である。英語の情報の入手や英語での討論に関心がある方は、
mka@apricot.juice.or.jpまたは
ishiz@muraoka.info.waseda.ac.jpへ連絡のこと。
日本の多くのグループが GNU ソフトウェアを配布している。JUG (PC ユーザ・グルー プ)、アスキー (定期刊行物と書籍の出版社)、富士通の FM Towns ユーザ・グルー プ、Wingnut (SRA の特別 GNU サポート・グループで、日本で初めてデラックス・ パッケージも購入した) などである。(Wingnutによる購入以後、日本から複数の会 社がデラックス・パッケージを購入している。)
日本から直接 FSF への発注が簡単になり、新しいソース・コードの開発資金
にもなっている。日本向けに日本語のFSF注文票があるので、注文票
(2)を欲しい
方は japan-fsf-orders@prep.ai.mit.edu へ請求していただきたい。ソフ
トウェアが入っているCD-ROM の購入をお願いしている。企業価格の CD-ROM の注文
で、さらに多くのフリー・ソフトウェアが開発できるようになるので。
先端情報技術研究所(AITEC)は、ICOTフリー・ソフトウェア (IFS)を一般にリリース している。IFSは、第五世代コンピュータ・プロジェクトとその後継プロジェクトの ICOT で開発された並列処理と知識処理の分野のソフトウェア・アーカイブである。 IFSに加えて、AITECでは、IFSと同等のリリース条件の付いた活動に資金助成をして いる研究を通じて、多くの研究グループにより開発された多くのソフトウェア・プ ログラムのリリースを開始したばかりである。webページによると、AITECは、主要 な20個のIFSプログラムと、AITECの研究助成プログラムで開発された22個のプログ ラムをリリースしている。 1996年10月末時点で、1992年の初版リリース以来、延べ4,600 人以上の人が AITEC の web ページをアクセスし、およそ29,000個のIFSのファイルが転送された。
新たに開発されたソフトウェアは、これらをさらにIFSと同等の条件の元に公開して
いく予定である。
今のところ、ドメイン名は icot.or.jp として残っている。詳細は、
URL http://www.icot.or.jp/を参照のこと。
ImageSearcherは、ファイルの名前や属性に頼らずに、画像自体の属性を指定するこ
とにより、画像を検索するオブジェクト指向プログラムである。これは、イメージ
の特徴的な色や平均明度、9つの色、広がり、スペクトル中心、手書き画像に関して
絞り込み検索を行なう。VisualWorks 2.5.1 (Smalltalk)上で動作する。IPAとSRA
(青木 淳作成)との研究プロジェクトの成果として、ソース・コードとドキュメント
がフリー・ソフトウェアとしてGPLに則って配布されており、ホスト
ftp.sra.co.jp から
`/pub/lang/smalltalk/ipa/VisualWorks2.5/IPA006.tar.gz' ファイルを
FTPで入手可能である。
リリースされたGNUプログラムの現状に関する情報は、section GNUソフトウェアの種類。 ここでは将来の計画についていくつかの話題に触れることにする。
localeや
localedefプログラムおよびカタログの完全な国際語化機能セット
(再度Ulrich。この作業に関する論文は、第1回フリー・ソフトウェア・コ
ンファレンスの予稿集に入っている)
である。予稿集を入手したい方は、FSF注文票を参照のこと。
最も進んだ変更点は、おそらく、完全なスレッドの安定化であろう。再入不可のイ
ンタフェースの関数は現在、一部再入可となり、その他の部分は内部的にロック機
能を用いたものになっている。全体的な標準入出力と`nsswitch.conf'機構は、
スレッド・レベルで安定している。個別に使用可能なスレッド・ライブラリを一緒
に使用すれば、システムは現在約100% POSIXスレッド規格に従う。
ライブラリは現在、ELFオブジェクト・ファイル形式を使うシステム用の共有ライブ
ラリとして組み込まれている。プログラムの実行時に共有ライブラリを設定するラ
ンタイム・ローダ (ld.so) が入っており、これは現在、HurdとLinuxの両カー
ネルで動作しているので、SVR4やSolaris 2といった他のELFシステムへの移植は容
易なはずである。
Paul_Kunz@slac.stanford.edu へ連絡のこと。詳細は、
http://www.gnustep.org/を調べていただきたい。
recode (現在の進捗はsee section GNUソフトウェアの種類)
recodeの次のリリースでは、さらに多くの文字セット・エンコードの制
御や、MIME変換、ISO-10646 (Unicode) のサポートが入ってくる。ライブラリを
インストールしてファイルをサポートするようになれば、GNUの国際語化に向け
ての作業の一助となる。
ptx 現在の進捗はsee section GNUソフトウェアの種類
ptxの次のリリースでは、パッケージの全体的な見直しに向けての第1段
階として、SGMLの文脈に沿ったサポートを導入する予定である。
schelter@math.utexas.edu へ。
gnu@prep.ai.mit.eduまで問い合わ
せていただきたい。
f2cとGCCの情報はsee section GNUソフトウェアの種類)
GNU Fortran (g77) フロントエンドは安定しているが、全体にわたるパッ
ケージやフューチャー・セット、Fortran ユーザが期待するレベルまでの
性能向上といった作業が必要である。終了すべき作業として、
ドキュメントと診断メッセージの改良、
特に初期化された大規模なデータ表向けのコンパイル速度の向上、
INTEGER*2やINTEGER*8などの機能の完成、
PARAMETER文の基本的な機能の追加、
COMMONとEQUIVALENCEの変数に関するデバッグ情報の提供
がある。
libf2c を自動的に組み込んでインストールするための作業もある。FSF
では、これらの作業がいつ終了するかはわからないが、あと数ヶ月で終了するこ
とを願っている。これらの作業や資金を援助していただければ予定を前倒しにでき
る。
g77のアナウンスのためのメイリング・リストが用意されている。登録希
望者は info-gnu-fortran-request@prep.ai.mit.edu へ、
g77 の開発者への問い合わせは fortran@gnu.ai.mit.edu へ宛てて
いただきたい。
dictionary@gnu.ai.mit.edu へ電子メ
イルを宛てるか、あるいはFSFへ連絡のこと。
我々のソフトウェア全てが anonymous FTPで入手可能である( section GNUソフトウェアの入手方法)。 また、section CD-ROMや、マニュアルやリファレンス・カードが製本された section GNUマニュアルについても提供している。 各媒体の内容を記述している欄の、プログラム名の後ろに付くバージョン番号 は、本小冊子 ([訳注] 英文版) の発行時点のものである。より新しい CD-ROMを 注文する際には、プログラムが更新されている可能性があるのでバージョンが上 がっていることがある。注文情報は、 see section Free Software Foundation注文票(日本専用) を参照のこと。
anonymous FTP で配布しているものの一部は、圧縮されている。そのようなファイ
ルを復元できるように、FTP サイトにそのソフトウェアを置いてある。
compress に関わる特許問題のために、我々は別の圧縮プログラムとして
gzip を使用している。(ソフトウェア開発に関するそのような禁止事項は、
プログラミング自由連盟が奮闘しており、詳細は see section LPFとは何か。)
その他の我々のソフトウェアを組み込む前に、GNU make をインストールし
ておく必要があるかもしれない。あるベンダーでは、makeを配布していなかっ
たり、あったとしてもシステム固有の make が、GNU 構築システムの拡張で
使用している基本的な機能 VPATH をサポートしていないものもある。GNU
make ソース・ファイルには、そのようなシステムで make自体を作
成するためのシェル・スクリプトが入っている。
我々は、あらゆるバグ報告と拡張部分を適切な電子メイリング・リストへ送ってく れることを歓迎している(see section フリー・ソフトウェアのサポート)。
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