Richard Stallman
フリー・ソフトウェア配布会社であるAustin Code Worksは、開発お よび販売している GNU ソフトウェア・パッケージの価格の 20% を FSFのソフ トウェア開発資金として支援することに同意した。
Sun Users Group Deutschland は、次の版から、GNUソフトウェアの 入った CD-ROM の価格に寄付金を上乗せすることに同意した。購入する人は、 FSF への寄付はどのくらいになり、SUGDへはどのくらいになるかを正確に知る ことになるだろう。
最終的にフリー・ソフトウェアの成功は、新しく開発されるフリー・ソフトウェ アがどの程度あるかにかかっている。フリー・ソフトウェアの配布は、そのよ うな開発のための資金調達の機会を道義的な方法で提供していることになる。 上記の2つの再配布組織は、そういった機会を利用している。他の多くはその 機会を逃してしまっている。
フリー・ソフトウェアの再配布組織に対して、寄付するよう説得することで、フリー・ ソフトウェア開発を促進する支援となりうる。つまり、その組織自体で開発するよ うに説得したり、あるいは開発している組織 (FSFやその他) へ寄付するように説得 することで支援されるのである。
配布者に貢献させるよう説得するには、それを配布者に要求したり期待するこ とである。ある意味で、これは、どの程度フリー・ソフトウェアの開発に貢献 しているかという観点から配布者を選択することを意味する。最大限の寄与を するには競争しなければならない点を配布者に示すことができる。
これをうまく行なうには、比較対象の数を強調しなければならない。「ディスクが 1 台売れるたびに Foober プロジェクトに 10 ドルずつ払う予定である」といった 例である。「利益の一部が寄付されている」といったような漠然とした公約は、比 較の対象とはならない。「このディスクによる利益を」といった断定的な表現です らほとんど意味がない。計算の方法と、無関係なビジネス上の決定から、売上額の どこまでを利益として扱うかを大幅に変えることができるからである。
さらに、どのような内容の開発や支援を行なっているかという点について、しっか りした情報を開発者に強く求めなさい。時間の経過と共にこの種の差異([訳注] つ まり、しっかりした開発や支援を行なっているかどうかの差が)は非常に大きくなっ てしまう。例えば、GNU プログラムから独立した別個のバージョンの保守ではほと んど貢献度はないが、GNU プロジェクトに代わってプログラムを保守するとなれば、 その貢献度は多大である。簡単である新しい環境への移植作業はほとんど寄与に値 しない。きっと誰でもその作業は行えるので。新しい CPU をターゲットして GNU コンパイラへ追加するといった難しい移植であれば貢献度は大きい。さらに、新し い重要な機能やプログラムということになれば、貢献度も最大になる。
フリー・ソフトウェアを有償で配布する場合に、継続した開発支援は「行動す るに値すること」であるというアイデアを擁立することにより、多くのフリー・ ソフトウェアを作成するのに必要な資源の量を安定させ、その保証が可能とな る。
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