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ることが可能です.この評価キットはUnix/Windows上で動くフリーソフトウェアで,現在提案されている様々な方式を実際に使用してアプリケーションで多言語ドメイン名を扱えるようにし,実際に使うことで各種の方式の評価をしようというものです.
このソフトウェアに含まれているコンポーネントをいくつか紹介しましょう.詳細は参考資料にあげたmDNkitのドキュメントを見てください.

・ MDNライブラリ

既に述べてきたように,多言語ドメイン名の処理をする上でエンコーディング変換や正規化は必須の機能です.このライブラリはこれらの機能を実装した基本的なライブラリです.現在提案されている各種のエンコーディングや正規化が実装されており,他のコンポーネントはこのライブラリの上に作られています.

・dnsproxy 

DNSサーバのプロキシサーバとして動作し,クライアントから送られてきたDNSの問い合わせに含まれる多言語ドメイン名をローカルエンコーディング(EUCとかSJISとか)からACE等に変換し,正規化も行って本物のDNSサーバに送ります.DNSサーバからの返答に含まれるホスト名はローカルエンコーディングに逆変換してからクライアントに返します.

・ BIND-9パッチ

これはDNSサーバの定番BINDの最新版であるバージョン9に対するパッチで,BINDに含まれる,DNSによる名前解決用のリゾルバライブラリに多言語ドメイン名のサポート,つまりドメイン名のエンコーディング変換や正規化の機能を追加するものです.このパッチを当てたリゾルバライブラリをリンクすると,gethostbyname()等で多言語ドメイン名がローカルエンコーディング(EUC,SJIS等)で指定できるようになります.

・ mDN Wrapper

これはWindows用のアプリケーションで,アプリケーションとWINSOCK DLLの間に入ってホスト名のエンコーディング変換や正規化を行います.これにより、,アプリケーションを変更することなく,多言語ドメイン名の名前解決ができるようになります.
あと,mDNkitに関連したソフトウェアとして,mDNkitのライブラリの主要機能をPerlから利用できるようにするためのモジュール,といったものも開発しています.これもmDNkitと同じ場所からダウンロードすることができます.
 
 

他のプロトコル

さて,以上書いてきたようにDNSにおける多言語ドメイン名の導入は着々と進行しています.しかしDNSの問題が解決すればすべて済むか…というと話はそんな簡単ではありません.DNSが提供するのは名前解決,つまりドメイン名からIPアドレスを得るといった基本的なサービスのみです.DNSを利用する他のサービスでは,それぞれやはり多言語ドメイン名の扱いを検討する必要があります.

例えば,多くの利用者にとって多言語ドメイン名を使用するのはWebページを見る時やメールを送る時でしょう.これらのサービスで多言語ドメイン名を使用できるためには,HTTPやSMTPといったプロトコルでの多言語ドメイン名の扱いを決めなければなりません.前述したACEを使用すれば既存のプロトコルのまま多言語ドメイン名を導入することも可能ですが,そのためにはWebブラウザやメールクライアントといったアプリケーション側での対応が不可欠であり,対応されるまでは実質的に多言語ドメイン名を使用することはできないのです.
 
 

参考資料

** IETF IDN ワーキンググループ Webページ 
** NSI Registry (Verisign Global Regisitry Services) 
 
多言語ドメイン名テストベッドについて 
** JPNIC 
多言語ドメイン名に関する技術解説 mDNkit も同じ場所からダウンロードできます. 
 mDNkitドキュメント(上記の場所から一式ダウンロードすることも可能です) 

 

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