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逆 送 処 方
いつものように固形の母音を飲むこと たとえ有害
な雲をあちこちの扉のなかに詰めこんだ都市からの
通信を聞いても 二重寝台の上で振り向いてはなら
ない でないと 女たちの空は冷たさのあまり割れ
てしまうから しかし 凍ったままで眼は泣き 泣
くことによって朝は錆びるのだ 恐らくは鳥類の爪
を持つているだろう夢に追われ 雨の操車場で架空
転回を続けている無声子音の列 墓碑銘としての時
間 絞首人のための霧の柱からの寂しい眺め そこ
から崖下へ向かう石段を逃げて行く樹状の影がすべ
ておまえだと知ったら 走れ 一瞬のためらいもな
く 昨日の方向を忘れてしまわないないうちに
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[Postscript] 幻のロックバンド「頭脳警察」の名
曲「銃をとれ」や「最終指令自爆せよ」を聴いて以
来, 命令形で詩を書くことを考えてきた. しかし,
「銃を」や「自爆」は, 若書きのナイーブなメッセ
ージソングであり, それに対抗できるようなエネル
ギーは, もうわたしには残っていない. だからとい
って時間軸を逆走せよというのはあまりに反革命的
ではないか :-) というのが年少の友人たちの批評.
KISHIDA Kouichi,
k2@sra.co.jp